
日本人会メンバーの皆様へ
「シンガポールSARSについて」
シンガポールで新たにSARSの感染者1名が確認されたことは、昨日及び本日の
ニュースでも報道されている通りですが、現在分かっている点を下記要約します。
患者はシンガポール国立大学微生物研究所の27才の男子大学院生。
8月26日に発熱し、9月3日にシンガポール総合病院に入院。
9月8日の検査でSARSウィルスの陽性反応が出たため、直ちにタントクセン病院の
伝染病センターに移され、再検査を行ったが結果は同じであった。
しかしSARSに特有の肺炎症状はなく、WHOのSARSの症例定義を全て満たして
いないが、遺伝子検査(PCR法)及び血清検査でも陽性となったことより、シンガ
ポール保健省は「可能性例」として認定した。
感染経路はまだ不明。
この男性は前回流行の感染源とされる中国南部や香港への渡航歴はないが、
8月23日に、8月17日までSARSウィルスの研究を行っていたシンガポール国内
の環境衛生研究所をウェストナイル熱の研究のため訪問している。従って感染源と
してこの環境衛生研究所であるとの疑いも持たれているが、研究所では厳しく
ウィルス管理を行っており、研究所内で1週間もウィルスが生存する可能性は低い
としている。
シンガポール保健省は9日までに男性の家族や接触した同僚、医師など25人を
自宅隔離した。また男性が入院していた病院の病棟では、念のため医療従事者に
マスク、手袋、ガウンなどの着用を指示し、見舞客の立ち入りも禁止している。
今後の拡大の可能性については、男性が発症して約2週間経過しており、その間
に接触した25名から発症者は出ていないことより、専門家の間では今回流行の
可能性は低いと見られている。