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過眠

前回は、この欄で「不眠」の問題を扱いましたが、今回は、「過眠」についてまとめてみたいと思います。

ふだんの会話の中で「私、いくらでも寝られるのよね。」「寝ているときが一番幸

せ。」などという話はよく聞く事があります。入眠中は、体細胞も脳細胞も休息しリフレッシュには欠かせない貴重な時間帯であり、生きてゆくために必要不可欠なものです。しかし、この睡眠のリズムが自分の意志に反して襲ってきて、かつ、自分の意

志ではどうにもコントロール出来ないとなると、これは困った事態です。

1:ナルコレプシー

この病名を聞いたことがありますか。「日中に居眠りを繰り返してしまう病気」で、例えば、大事な会議の最中や友人と会食しているとき、また、運転中でも突然の睡魔に襲われてしまいます。この眠気は、コーヒーを飲んでもガムを噛んでも、顔を洗っても、どうしても解消できません。数十分眠りにつくとかなりすっきりする様ですが、こんな発作が日に何度も起こるので、学業や仕事・人間関係に支障をきたしてしまいます。

この病気は多くの場合、大笑いをしたり怒ったりした後に、膝の力がガクッと抜けたりする情動脱力発作を伴います。決して発症頻度の高い病気ではありませんが、患者さんが「ただの怠け者」だと考えられていたり、患者さん自身も病気であると認識していないケースもあり、診断に至るまで長期間かかる事もあります。

前回記述した「睡眠時無呼吸症候群」なども、日中の仕事中に強い眠気を引き起こし問題となっています。

こういった病気と共に、シンガポールで最も多くみられる過眠のパターンは、下記のようなものです。

(1)休日は、疲れているので一日中横になっている。

(2)家族が、仕事や学校に出かけると、ベットで数時間過ごしてしまう。

(3)学校から戻った子供が、自室で横になっていることが多い。

(4)ずっと横になっているのに、疲れがとれない。

(5)眠っている間、かなり現実的な夢を見る。

特に(4)が重要な項目です。

貧血や低血圧・甲状腺機能低下症やその他のホルモン異常・心臓や肝臓などの内臓の病気あるいはウイルス感染症でもこのような症状が出現することもありますが、心療内科的疾患が隠れている事も少なくありません。睡眠を通して感じられる体のサインは大切にして欲しいものです。