日本人会診療所より予防接種についてのお知らせ(その4)

インフルエンザ

北半球ではそろそろ寒くなり、またインフルエンザの季節がやってきます。そこで今回は疾患についての知識は紙面の都合上次回に譲るとして、インフルエンザワクチンについてお話しします。

インフルエンザウイルスは毎年ウイルスの型が変化するので、流行する株を予測して毎年ワクチンを作ります。そして、ワクチン株と流行株が一致したときに初めて予防効果が発揮されます。

したがってインフルエンザワクチンの有効性は、他のワクチンに比べ低い事は避けられず、集団接種による流行阻止効果も期待できません。実際日本で以前には学童の集団接種が行われていましたが流行を阻止できなかった歴史があり、現在では廃止されています。ただし個人防衛はある程度期待できるので、そういった位置づけで現在では個別に希望者へ接種が行われています。

対象となるのは集団生活を行っている人(学童、学生、受験生、老人ホーム入居者など)、呼吸器などに基礎疾患を持つ人とその家族、医療従事者などです。

原則として4週間隔で2回接種となっていますが、米国における勧告では9歳未満のみ2回接種となっており、9歳以上では1回です。日本でもこれを受けた接種方法がとられる事が多いです。ちなみに適応上6ヶ月以上であれば接種できますが、集団生活を行っていない限り3歳以下の小児には勧められていません。

接種時期は11月中旬までに行うのが最も理想的です。

ワクチンの有効率は約70%といわれていますが、先に話したようにしばしばワクチン株と抗原変異によるずれによって有効率は変化します。ただしワクチン接種後にかかった場合、ある程度合併症を低下させることができます。インフルエンザ以外の風邪には勿論無効です。

 

Q授乳中なのですが予防接種は受けられるでしょうか。またアレルギーの可能性はどうでしょうか。

Aインフルエンザワクチンは母乳を与えている母親や授乳時にも安全です。また、妊婦についてもいずれの妊娠時期でも差し支えないですが、流行時期前に接種するようにしましょう。アレルギーについては、現在のワクチンは局所反応(接種部位の発赤など)がみられる程度で発熱などの全身反応は極めて少ないです。理論上卵アレルギーの副反応の可能性はありますが、実際上は極めてまれです。

日本人会診療所

大西洋一

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