食事 / 運動について

Dr. Yap Ai Lin

 蕁麻疹では、皮膚に白または赤っぽい斑点やぶつぶつができます。大きさは2、3ミリメートルぐらいのものから数センチメートルに及ぶこともあります。周りが赤くなることも多く、痒みを伴うのが普通です。症状は数分から数時間に及ぶこともあります。形は丸かったり、地図状だったり、強大な斑点状だったりします。全人口の15~20%にみられると言われます。

A)全身的な蕁麻疹は持続時間により分類されます。

  • 急激な蕁麻疹----- 数時間とか数日、2~3週のうちに起こりはじめたもの。

    • 慢性的な蕁麻疹----数ヶ月から数年に及ぶもの。

     蕁麻疹はいつも症状が出ているわけではありません。一日のうちに出やすい時間があったり、暖かくしているときや気分が落ち着かないときなどに出ることもあります。

     

    急性蕁麻疹(持続期間4~6週間以下)

     これは時としてアレルギーが原因です。アレルギーはあらかじめ何かに曝されたことが原因で免疫反応が過度に活性化されたことを意味します。

    アレルギーの原因としては

    1. 薬物----大抵は抗生物質ですが、ほかの薬が原因になったこともしばしば報告されています。

    2. 食物----魚、卵、ナッツ、チョコレートなど

    3. ミツバチやスズメバチに刺されたこと

    4. 芳香剤など潜在的なアレルゲンを皮膚に塗ったこと などが挙げられます。

     多くの場合、蕁麻疹の原因はアレルギーではありません。この場合、蕁麻疹は全く初めてその物質に接触したとき(つまり今まで曝されたことのない物質ですから、その物質に対し免疫反応が過度に活性化されているはずはありません)に起こります。

     

    非アレルギー的な原因としては

    1. 感染----ウイルス感染、副鼻腔炎、ヘリコバクターピロリ感染、寄生虫症、虫歯、歯肉炎、カンジタな ど

    2. 薬に対する非アレルギー反応---特にアスピリンや非ステロイド解熱鎮痛薬

    3. 食物に含まれる物質に対する非アレルギー反応---果物の酸、着色料、保存料、添加物など

    4. 妊娠

    慢性蕁麻疹(大抵は4~6週間以上続く)

     多くは自己免疫性疾患が原因とされます。甲状腺疾患、リウマチ、糖尿病などとも関連があります。

    B)物理的(刺激による)蕁麻疹 は外的な物理的な影響によって起こるものを言います。

      各刺激に応じて分類されます。5分ぐらいで症状がでて10~30分くらい続きます。

      詳しい原因は不明です。全身的な蕁麻疹と物理的蕁麻疹に合併してかかる人もいます。

    1. 皮膚に線を描くとそこが線状に、みみずばれになることがあります。これを“皮膚描記症”といいます。これはとてもかゆいのですが、掻くともっとひどくなります。これは衣服などが皮膚に触れる時、特に、こうした症状が出やすい人が暑さを感じている時、慌てている時などに突然現れます。症状が出やすい方は、タオルで皮膚をこすった後、お湯のシャワーなどを浴びた後などに、痒いみみずばれが出ることも多いです。

    2. 汗による蕁麻疹---ひどい場合には走った後で、体が熱かったり、何かに意識が集中しているときに小さな数百の痒みを伴う皮疹が表れることがあります。

    3. 寒冷蕁麻疹----特に冬、寒気に曝された後、部屋に入るなどして体が暖まると出現します。このみみずばれは広く広がり、時として失神発作を起こすこともあります。こうした方は、皮膚の広い領域を冷たい空気に曝してはいけません。一人だけで泳ぐことも避けるべきです。

    4. 接触性の蕁麻疹は、ある種の動植物に対する非アレルギー性の刺激反応です。それは、化粧品に含まれる成分やゴムの手袋、動物の唾液などが原因であることがあります。

    5. 他には、熱による温熱蕁麻疹、水による水性蕁麻疹、日光蕁麻疹、振動による蕁麻疹などもあります。

    治療は蕁麻疹の種類により少しずつ異なります。

    • みみずばれと痒みに対しては、抗ヒスタミン薬が多くの患者さんに使われますが、これは原因治療ではありません。抗ヒスタミン薬は、原因が除去されるまで間歇的または継続的に飲む必要があります。

    • 経口ステロイド剤は重症急性の蕁麻疹に有効ですが、長期使用には副作用があり向きません。

    • 抗ヒスタミンで治らないような蕁麻疹には、一つの手段として紫外線療法があります。

    • 抗菌療法や抗真菌療法が、背後に潜む感染の治療に役立つでしょう。

    • 詳しい観察で背後に潜む原因を見つけ、治療することはとても大切です。

    • 抗不安薬や抗うつ薬は感情的なストレスをコントロールすることに役立ちます。

    以下のような一般的な注意も大切です。

    • 服用を止められた薬を飲まないようにしましょう。

    • アスピリンを自己判断で飲むことは止めましょう。

    • 酸性の強いフルーツや着色料、保存料などの入った食品は出来るだけ避けましょう。

    • 飲酒は控えましょう。

    • 過度に興奮したり、緊張することを避けましょう。

    • 蕁麻疹がでた箇所は、風やコールドパックで冷やしましょう。または保湿剤を塗りましょう。

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    ドクター・ヤップ・アイ・リン
    Singapore 大学医学部卒M.B.B.S.
    (Bachelor of Medicine, Bachelor of Surgery)
    Singapore 医学協会会員ポリクリニック
    家庭医、一般医、2001年9月より日本人会診療所

    好きな食べものはドリアン、趣味は読書と歌うこと